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K邸

COMMENT

“なつかしさ”
東京下町の古い民家の改修計画です。ここでずっと一人暮らしをしていたおじいさんが高齢になり家族が同居する“三世代で住む家”に。“健康住宅”“記憶を残す住宅”“下町の町並み”というテーマのもと計画しました。

“三世代で住む家”
眠る時間・起きる時間や食事の時間が違ったりと、各世代で生活の違いがありますが、お互い気を使わずに自分の生活ができるよう構成しています。又、建築素材もできるだけ木・珪藻土・石など自然素材を使用し、どの世代も抵抗なく受け入れることができる仕様としています。

“健康住宅”
どの世代に対しても健康に過ごせる住宅は、体に優しく、すばらしいことです。改修前はほとんど入らなかった自然光を各部屋に取り入れるよう計画し、風通しも各部屋ともよくなるよう気を使いました。建築素材に関しても自然素材が健康に害を与えないことや、調湿効果で人間に優しい環境に保つなどの役目を果しています。

“記憶を残す住宅”
代々住み継がれてきた愛着と思い出の詰まった住宅。全面改修のため以前の状態で残った部屋はありませんが、部分的に以前からの梁や柱・天井板が残っていたり、銘木の板などは他の部位で使用したりしています。それらを生かした結果、昔を思い出したり懐かしんだりする回想の時間が持てるようになるのではないかと想像しています。

“下町の町並み”
新しくビルが建ってゆく中で、いまだに昔ながらの町並みをつくっている地帯があります。この住宅は、その中の1軒であり、その町並みにひっそり溶け込みながらも、その町並みに若返りを与えるデザインとしました。

木造一戸建住宅の改修のため大きな空間をつくろうとすると柱が残ったりし、障害にもなりましたが、結果的には昔の名残が表現でき、“記憶を残す住宅”というテーマにも沿った出来になりました。自然素材の短所(湿気による伸縮、カビ等)を補う納まり等、苦労したところは多々ありましたが、検討想定内で自然素材が活動してくれるはずです。住人と一緒に共同生活を楽しんでもらいたいものです。